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「この1冊ですべてわかる ブランディングの基本」読了

ブランディングを実際に企業内で実務として行うときに参考になりそうな本。最後の章はプロジェクトの進行方法のようなことまで書かれていて実務をかなり意識されている。今までデザイナーが書いた実例のような形のブランディング本は読んできたけど、この本はマーケター向けな感じで、フレームワークのようにすごい整理されていて勉強になった。

ブランディング、何となくのイメージはありますが「具体的にマーケティングとどう違うの?」「その取り組みははブランド向上にどう繋がるの?」と言われると、客観的に説明するのかなり難しい。この本ではそういう回答になりそうなことが多く述べられている。消費者から見たブランド価値と企業から見たブランド価値が分けられていたり、顧客との関係の時系列等、なんとなく頭で思ってたブランディングに関わることを日業業務に持ち込むためにかなり可視化されている印象を受けた。

「ブランド価値」=「商品提供価値」x「コンテンツ提供価値」x「リレーション提供価値」と書かれているのが特になるほど感あった。ブランディングは「商品提供価値をブランド価値全体にストレッチさせ、その結果、ブランドがビジネスに貢献することを目指す」手法と述べられており、商品化と異なるプロセスがブランド価値になるよって言われているの、ぼんやりとはわかってるけど言語化しづらかったことなのでボキャブラリとして持っておきたい。

以前読んだ「ブランドのはじめかた」等だと、そういう部分をいかに商品から一気通貫で行けるかって書かれていてそれができるのが一番いいよなとは思うけど、ある程度分業進めてる企業によっては厳しいと思ってる。差別化が大事って話も重要だけど、この本では差積化という考え方も載っていて状況それぞれでなんとかするのが業務だなとか思った。カスタマージャーニーのように時系列でこのタイミングでこの価値を提供するって戦略が可視化されてると分業しやすくて良いと思う。

概念中心で事例に踏み込んだ本ではないので、本当にこれでいけるのかなって感覚はあるけど整理がとても丁寧にされてるので、ブランディングの切り口のボキャブラリが増えると思います。